東海中学入試問題 傾向対策【国語・評論編 2】

投稿日: カテゴリー: 東海中学受験
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前回に続き、東海中学入試問題の傾向分析をお送りします。
評論の傾向・その2です。

東海中入試評論文の「本文」の傾向として、常識や一般的なものの見方に揺さぶりをかけるような内容が多いです。
以下に、なるだけコンパクトにまとめてみます。

 

20年度「それでも脳はたくらむ」
…「教育」と「管理」は根本的になじまない。子どもは適当に放っておくのが一番いい。
でも、管理しても子どもは意外と大丈夫かも。人間ってそんなにやわじゃないから。

21年度「夢と『無駄』を持つ社会」
…社会にとって役に立たないこと、無駄なことがある方が逆に健全な社会だよね?

23年度「農は過去と未来をつなぐ」
…効率重視の農業は本当に正しいか? スプリンクラーじゃなくてジョウロ使っても良くない?

27年度「朝日新聞記事」
…カリスマ的指揮者に奏者が絶対服従するスタイルはカラヤンあたりで終わり。
これからはトップダウンじゃなくて多様な奏者の意見を聞いて、対話の中で
信頼感を生み出し、新たな音づくりを目指す時代。

 

…もっとあるのですが。

ものの見方は多様なものである、固定化された視点では対応できない…という内容が結構多いです。

 

中学入試は、親子共々 楽なものではありません。

ある程度管理しないと受かるものも受かりません。放っておくことはできないでしょう。
ゲームとか、入試的には無駄以外の何物でもない。即刻やめるべきでしょう。
問題を解くときも、効率的にやってほしいですよね。
作業効率を上げて無駄な時間は減らしたい。
あと、そうね。指揮者といえば、やっぱりカラヤンでしょ。帝王でしょ。

・・・・カラヤンはともかく。
入試世界は「こうした方が合格しやすい」という方法が割とわかりやすいです。一本道と言っても良い。
その一本道を、脇目も振らずに突き進む人が総じて勝ちあがる世界です。

しかし、「脇目も振らずに突き進み、その道しか見えなくなった人」は要らない、と。
東海中学は、評論の問題で暗に訴えているように思います。
多様な視点を持つ、多様な価値観を認められる人間を求めているのではないでしょうか。

 

私は今日、東海高校の学園祭に出かけてきたのですが。

やっぱり実際に合格した生徒を見ていると、割とフリーダムだということがよく分かります。
普通に女装していますし、真剣に女装している。
「男は男らしく」とか、そういった変な刷り込みや固定観念から自由というか。

 

入試対策としては、「日頃から、なるべく多角的に物事を考えることを習慣化する」ということ。
こうした作業が、本番の読解を助けてくれるはずです。

大学入試の小論文対策にもなりますが、ある事柄に対し「賛成・反対、双方の意見とその根拠を考える」という作業は良いトレーニングになります。

憲法改正等、なんでも良いです。
賛成派、反対派、双方の視点で考えるよう、周囲の大人が促してあげると良いかと思います。

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